シボレー アバランチ リアブレーキ固着によるキャリパーオーバーホール修理

◆ご依頼内容

お客様より「走行中に後輪から焦げ臭いにおいがする」「停車時にタイヤ付近から異音がする」とのご相談をいただきました。お車は シボレー アバランチ（2008年モデル 5.3L V8 4WD）。

症状からリアブレーキの固着が疑われたため、リフトアップによる点検を実施しました。

◆作業内容

① 点検と診断

後輪をリフトアップして手動でタイヤを回転させたところ、右リアのブレーキが極端に重く、完全には戻っていない状態であることが判明。さらにブレーキディスクには焼けた痕があり、キャリパーのピストンが戻り切っていない状態が原因と判断しました。

② ブレーキキャリパーの分解

該当するリアブレーキキャリパーを取り外し、分解・点検を実施。内部ピストンの動きが悪く、ピストンシールやダストブーツの劣化・腐食が確認されました。長年の使用によるグリス切れやサビの進行も固着の原因となっていました。

③ オーバーホール作業

キャリパー本体は再利用し、オーバーホールキット（ピストンシール、ダストブーツ、スライドピンブーツ等）を使用して完全分解・清掃・組み直しを実施。ピストンとシリンダー内壁の状態も問題なかったため、交換せずに再使用しました。

④ ブレーキパッド・ディスク点検

同時にブレーキパッドおよびディスクローターも点検。パッドは片減りが見られたため交換し、ローターは軽度の歪みがあったため、研磨処理を施しました。

⑤ 組み付け・作動確認

各部組み付け後、ブレーキフルードを交換・エア抜きし、試運転にてブレーキの引きずりが解消され、異音や異臭も出ないことを確認。ペダルフィーリングも良好で、正常に制動できる状態に復帰しました。

◆担当者コメント

シボレー アバランチのような重量のある車両では、ブレーキの引きずりや固着が走行性能や安全性に大きく影響します。特にリアブレーキは使用頻度が少ない分、知らないうちに固着するケースも多いため、定期的な点検とグリスアップが重要です。

焦げたにおいや、ブレーキの効きが悪い、タイヤが異常に熱くなるといった症状がある場合は、早めの点検をおすすめします。

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